 |
樹脂モールド形「F98」は高い体積効率と高密度実装対応を両立した下面電極タイプである。 構造による高体積効率の実現とフィレットレスによる高密度実装に対応しており、機器の小形化、高機能化に寄与している。
F98Mケース(1608サイズ)は、 構造によりコンデンサ素子の体積を大きくとり、リードフレーム構造の汎用樹脂モールド形 F92Pケース(2012サイズ)と同等の電気特性を維持しながら同容量を収納し、小形・大容量を実現している。例えば6.3V定格で 22 Fといった大容量を実現している。
F98Mケースの薄形品であるXケースは1608サイズでありながら、高さを0.5mmとすることで1005サイズのMLCCと同等の部品高さとすることで大容量タンタル電解コンデンサの搭載を可能とした。例えば6.3V定格で10 Fといった大容量を実現しておりカメラモジュールなど高さ制限の厳しい用途を中心に採用されている。
高密度実装技術の進展により基板にL,C,R部品を埋め込むエンベデッドパッシブ技術が注目されているが、エンベデッドにまで至らずとも電子機器の薄形化が加速するなか、薄形・大容量コンデンサの要求が強まることは必至であり、薄形タンタル電解コンデンサは、今後の業界をリードするキーパーツになる可能性が高いと考える。
この要求に対応すべく1005サイズの開発が進められており 4.7 F/4V、2.2 F/6.3Vといった大容量品を同サイズに収納することにより更なる小形/大容量に向けた取り組みと2012サイズ/高さ0.8mm F98Sケースの開発も進めている。
陰極引出し層形成条件の最適化及び工程管理条件の見直し等を行い、総合的な素子形成技術と1608サイズで培った組立技術を集約させ、2012サイズ「高さ0.8mm Max」で47 F/6.3Vや33 F/10V定格品の量産を予定している。
F98Sケースは2012サイズのMLCC(高さ1.2mm、最大収納容量22 F/6.3V) に対し低背・大容量といったアドバンテージを持っており、今後のコンデンサ業界をリードしていく商品と考える。
下面電極タイプは各社製造方法や内部構造が異なっており、それぞれ体積効率、材料コスト、設備投資等でメリット、デメリットがあり、今後いかに容量、特性、価格で特色を出せるかが、課題である。
|