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〔1〕 小形化
整流器とインバータ部の間(平滑回路部)に配置されるアルミ電解コンデンサは、構成部品の中では大きな体積比率を占めており、小形化がひとつの開発ポイントである。小形化では特に他の部材との兼ね合いから低背化に重きが置かれる傾向にある。このため、低背化要求に応えアルミ電解コンデンサを横置きし、インバータ機器の低背化を図る場合もあるが、大形アルミ電解コンデンサでは横置き形は特殊形状となり、生産量の制限や価格にも影響する。加えて、インバータ機器のアッセンブリー工程においても、ボンドロック等の固定作業が加わり製品価格に影響を及ぼす。
低背化では、電極箔の高倍率化やセパレータの薄手化対応のみではなく、如何にコンデンサ素子の収納率を向上させるかも要素技術として大きなファクターとしてある。
〔2〕 小形化の問題点
インバータエアコン用アルミ電解コンデンサの最新技術の項で触れたリプル電圧(△V)の上昇が、アルミ電解コンデンサを局部的に劣化させることがわかってきている。要因は、回転機構を有する家電機器や産業機器など電圧が大きく変動する回路では、アルミ電解コンデンサは充放電を繰り返すが、
(1) 機器の高速化・高性能化による急峻な電圧変動。
(2) アルミ電解コンデンサ用電極箔の高倍率化による小形化。
により、充放電(実影響は放電時)によって電極箔が局部的にストレスを受け、部分的な耐圧低下を起こし、最終的には短絡となる不具合に発展することがある。
〔3〕 小形化の問題点の解消
頻繁に起こる回生電圧などでアルミ電解コンデンサに充放電が繰り返されると、コンデンサ素子内部の、もともと皮膜耐圧のない陰極引き出しリードタブ上に皮膜生成反応が進行し、対向する陽極箔の耐電圧を低下させる現象が現れる。この陰極引き出しリードタブを別の電極箔で保護することで、このような耐圧劣化の要因となる皮膜生成反応を解消した。
〔4〕 高耐電圧化
汎用インバータは、AC200V三相入力モーターの場合、必要なアルミ電解コンデンサの定格電圧は400V、AC400V三相入力モーターの場合、定格電圧400V品のシリーズ接続が一般的となっている。シリーズ接続では、ブリーダ抵抗による製品間の電圧バランスをとる必要がある。また、接続数が増えるほど負荷バランスは崩れやすくなる。アルミ電解コンデンサの定格電圧は、実際の入力電圧や変動及び回生電圧に加えてディレーティング率等より選定されるが、シリーズ接続しているアルミ電解コンデンサを単器で使用することが出来れば、ブリーダ抵抗の削減や電圧バランスの考慮が不要な分だけ定格電圧を下げることが可能となる。また、『UL過電圧評価』(入力平滑用コンデンサを2個以上シリーズ接続する回路ではコンデンサを1個だけ短絡させた状態で電源を投入し、インバータ本体を取り囲んだコットンが燃えなければ認定合格)が不要となる。
高耐電圧化の開発状況は、現在750V(85℃)まで商品化しており、AC400V三相入力モーター用に単器で対応出来る日も近いと考えている。
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