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『高周波デカップリングデバイス』
「F11シリーズ(高速CPU用)」
「F31シリーズ(汎用)」(写真手前) |
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一方、陽極材料にタンタルを使用した導電性高分子タンタル固体電解コンデンサは、単位体積当たりの容量が大きいこと、周囲温度やバイアス電圧に対する安定性に優れていることから、各種電子機器に広く採用され需要が急激に拡大している。
現在の導電性高分子タンタル固体電解コンデンサ市場の拡大は、優れた周波数特性以外にも、その安全性が市場の要求に合致することも一因と考えられる。一般にタンタル固体電解コンデンサは積層セラミックコンデンサなどの他部品と同様、大電流が流れる回路でショートすると発煙・赤熱する場合があるが、陰極材料に導電性高分子を使用したタンタル固体電解コンデンサは材料の特性上、その程度が大幅に軽減されている。電子機器の高機能化要求と同時に、安全性がクローズアップされる昨今、優れた特性と高い安全性を両立する導電性高分子タンタル固体電解コンデンサの需要が高まる現状は自然な市場動向とも言える。
2005年の統計によると、タンタル固体電解コンデンサ全体の年間マーケット数量(金額)は約240億個(約23億ドル)であるが、そのうち導電性高分子タイプは約29億個(約4億ドル)であり、数量ベースで約12%、金額ベースで約18%を占める状況である。更に同市場は今後も大きく成長し、年間約15%の増加率で2010年には約586億個との予想値も示唆されている。(Paumanok market research study 2006より)また、製品サイズに関しては前述したとおり、小形・薄形化が技術トレンドの大きな流れのひとつであり開発競争が激しくなっている。また更なる低ESR/ESL化技術についても、構成材料の見直しや構造/端子形状の改良が進められている。
前述のような市場/技術動向の中、当社は先般、平滑コンデンサ用、高速CPUデカップリング用として2種類の導電性高分子固体電解コンデンサを商品化した。
モバイルゲーム機等、高機能モバイル電子機器向けに小形/薄形/低ESRを特長とする導電性高分子タンタル固体電解コンデンサ「F31シリーズ」がそのひとつである。コンデンサ素子には単位体積あたりの容量が大きいタンタルの焼結体、固体電解質には高導電性の導電性高分子を使用することで、優れた高周波特性を実現しており、デカップリング用途の他、スイッチング電源の平滑化用途、ノイズ吸収に効果を発揮する。(製品サイズ「Bサイズ:3.5×2.8×1.1mm」、定格「4〜10V、22〜68 F」) 更に、当社独自の「フレームレス™」構造と融合することで、より小形/薄形/低ESRかつ大容量/低ESLを実現するタイプの開発も進めており、順次シリーズを拡充する予定である。
また、もうひとつの商品として、高性能PCや次世代ゲーム機に使用される高周波CPU用途に、幅広い周波数帯域で超低ESR/ESL特性を有する「F11シリーズ」をリリースした。(製品サイズ「Fサイズ:16.7×12.1×2.5mm、Dサイズ:8.5×5.3×2.0mm」、定格「2.5〜6.3V、47〜1200 F」)高周波領域でのインダクタンスを抑制するために、内部素子に高導電率の導電性高分子を固体電解質としたアルミ電解コンデンサを用い、独自の3端子構造を採用している。さらにコンデンサ素子から直接電極を引き出す構造とすることで、超低ESL特性を実現し、幅広い周波数帯域で優れたインピーダンス特性を得ることができる。大容量で超低ESR/ESLであるため、従来の高周波デカップリング用途の数十個のコンデンサを、同製品数個で代替が可能である。
導電性高分子固体電解コンデンサは、今後各社の主力商品になると考えられ、当社においても独自技術の適用によるアドバンテージを前面に打ち出し、市場要求にマッチした高付加価値商品の開発を展開していく計画である。
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